
奨学金は大学進学などに学費や生活費によってかかった教育費を、借りる場合に役立つわけですが、その本質は借り入れであり返済したお金を次の学生へ充てるというシステムです。
奨学金は学費などを全額まかなうとしたら、500万円を超える場合も多く、収入と借り入れのバランスを見ると、奨学金があることでお金を借りることに支障が出そうです。
ここで問題なのは、奨学金の借入残高は車ローンの審査に影響するのかということです。
多額の借金を背負っている人にお金を貸すかといえば、まず貸さないというのが普通の人の考えであり、奨学金は額が大きいのでこれから車ローンを借り入れ仕様とする方にとって、大きな心配事ですよね。
そういったことで今回は、奨学金が車ローンの審査に影響するのかどうかみていきたいと思います。
ページの内容
奨学金は車ローンの審査にほとんど影響なし
奨学金自体は車ローンの審査に影響しないといわれています。
つまり、いかに奨学金が多くあっても車ローンの審査について気にする必要は無いでしょう。
ただし、これは車ローン審査において奨学金を借入金額として見るかどうかという点です。
別の基準としてお金を返済できる能力があるのかを見る場合があり、月々の返済額負担基準において、奨学金の返済がどの程度家計を圧迫しているかどうかという点で確認されます。
月間の収支バランスのうえでは「奨学金の返済額」が大きく、返済能力の基準に合わない場合は影響を受けるということになります。
したがって、車ローン審査において奨学金があること自体は影響しませんが、返済するときの月々の収支バランスのうえで、奨学金返済金額が家計を圧迫しているならば、審査を通すうえで悪い影響が出るといえるでしょう。
ちょっと複雑でしょうか?
安心してほしいのは奨学金自体は家計を圧迫するほどの返済金額に設定されていないはずですので、あまり心配する必要はありません。
そのため、車ローンの審査を受けるうえで奨学金が審査に悪影響を及ぼすかを考える必要はないと言えます。
ただし、奨学金自体は車ローンに影響は小さいわけですが、返済について滞るようなことがあると影響が出てくる可能性があります。
奨学金滞納で金融事故者扱いになる

現在奨学金は返済が滞っている人が多いことで滞納者をいわゆるブラックリスト(金融事故者)として登録されてしまうようになりました。
このことは、近年の動きであり、日本学生支援機構も苦肉の策であると考えています。
当然ですが、ブラックリスト入りを果たしてしまうと、車ローンの審査が不利になるというのは言うまでもありません。
ブラックリストに載るかどうかは、事前の承認が必要なので古くに組んだ奨学金については問題ないとされていますが、近年奨学金を依頼して滞納をした場合は金融事故として登録され、ローンなどの審査に悪影響を及ぼしています。
ブラックリスト入りの開始時期
上記ページを見る限りでは、平成20年11月にJASSOが信用情報機関に加盟したために、それより前に融資を受けた奨学金では3ヶ月滞納ルールも無いものと考えられます。
平成20年11月といえば、今から10年以上も前になりますから、現在30台半ばあたりの年齢の人が、奨学金を借りた場合において、信用情報機関との情報共有に同意するかどうかの境目になるでしょう。(そういえば昔は日本学生支援機構ではなく育英会でした)
JASSOが信用情報機関に加盟したことで、近年では奨学金の貸与契約をするときにブラックリストに載ることについて同意を求める書類を交わすこととなっています。
この信用機関との情報共有に対して同意する書面を提出した場合には、3ヶ月の滞納で金融事故として信用機関に登録されてしまうと考えて問題ありません。
そのため、信用機関と顧客情報共有に同意した書類を交わした状態において、返済遅延などを起こしたときには当然に車ローンへの影響がありますので注意が必要です。
奨学金でブラック入りの条件
滞納者が増えたことで奨学金の運用が難しくなってきたことから、平成20年11月以降に奨学金を利用することに際して、「個人信用情報の取扱に関する同意書」の提出を要求されます。
これは滞納などがあったときには金融事故者としていわゆるブラックリスト登録されることに同意したことになります。
とはいえ、他の金融機関と異なり、3ヶ月以上連続で奨学金を滞納している人に限っているようですから、まだ緩やかな対応だと思います。
ただし、奨学金の運営にはしっかりと返済されることは必須ですから、今後も滞納者が増えていくのであればもっと厳しい対応をすることになるでしょう。
携帯電話料金支払いの滞納とブラックリスト
本件とは直接関係ありませんが、意外に知られていないことなので補足として説明します。
携帯電話料金については、割賦で買った携帯電話の本体料金がありますので、これを滞納することによってブラックリスト入りを果たしてしまいます。
このことで、ローン審査などが不利になってしまったということも多く聞きますので、携帯電話の料金支払いについては割賦料金も含まれていることに注意してください。
意外な理由で車ローンを落とされる理由のひとつとして携帯電話料金の滞納が近年ではトップになるかもしれませんね。
奨学金があっても車ローンは組める!
ここまで見てきたように、奨学金が多くあっても車ローンにはそれほど影響しません。
しかしながらなにかしらの金融事故があった場合には、それが影響することがあるということで、特に平成20年11月以降に奨学金の融資を受けた方は、支払の延滞を3ヶ月以上しないように注意を要します。
現在の奨学金というものは、説明したとおり借入と扱われることはありませんが、金融事故として記録されるものあるということを理解してもらえたらと思います。
そのため、奨学金については何事も無ければ、基本的には問題なく車ローンを組むことができるでしょう。
なお、車ローンの審査に落ちてしまうと次に受ける車ローン審査に不利になることが多く、最悪の場合半年間車ローンの審査が通らないことになります。
自分の信用情報を見る方法
実はインターネットであなたの信用情報をすぐに調べることができますので、信用情報が不安な方は車ローンを申請する前に自分の個人情報を照会してみるのが確実ではないでしょうか?
日本学生支援機構は平成20年11月に「全国銀行個人信用情報センター」に加盟したので、こちらから信用情報の照会をすれば確実です。
3か月以上奨学金を支払い遅延してしまったことが現在から5年前までにあれば、ローン申し込み前に確認してみましょう。

全国銀行個人信用情報センターへ、個人の信用情報照会問い合わせは、郵送によって行われます。
- 開示請求申込書
- 手数料1000円(定額小為替証書)
- 本人確認資料2種類
これらを同封して「東京都千代田区丸の内2-5-1一般社団法人全国銀行協会 全国銀行個人信用情報センター」に送ることで1週間から10日ほどで結果が返ってきます。
詳細はこちらで説明するよりも、全国銀行協会の公式ページを見たほうが早いでしょう。
分割払いによる支払い遅延の可能性がある場合
また、奨学金とは関係ないのですが、スマホなどの料金で割賦代金(分割払い)の支払い遅延をした場合には、信用機関が異なります。

割賦販売における支払い遅延の場合には割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関(通称:CIC)と呼ばれる信用情報機関に、個人情報を照会する必要がありますので注意してください。
また、CICの他にも「株式会社日本信用情報機構(通称:JICC)」という信用情報機関もあり、加盟している業者を確認したところ銀行系以外の金融系企業が多いことから、キャッシングなどについてはこちらの情報機関を使われるものと考えています。

これらは奨学金とは直接関係ありませんが、ローンを組むうえでどの信用機関に情報照会されるかによってローン審査の通過に関わってきますので、あなたが組もうとしているローンの照会する信用機関を知っておく必要があります。
ただ、個人レベルでそこまでする人はいないので、金融事故に心当たりがある信用取引がどの信用機関を参照しているのかを考えたうえで、これから受ける融資のことを考えるほうが望ましいでしょう。
ちなみに融資を受ける前に信用機関へ照会する旨の同意書を書いていますので、細かい部分で見るのは大変ですが、確認すればより確実で安心です。
このように信用情報共有機関は数機関あり、事業種類によって区分があります。
信販会社や消費者金融、割賦販売によって区分されているといった具合です。
過去に支払延滞などの金融事故を起こしてしまった場合には、審査に落ちる前に情報がいかようになっているか確認すれば確実ですね。
以上、「奨学金が車ローンの審査に影響するのか」でした。
あなたのカーライフにお役立ていただけたら幸いです。
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